例年11月頃から、ノロウイルスなどを原因とする感染性胃腸炎が流行します。
手洗い等感染予防策の徹底と、感染拡大予防にも注意してください。
■症状
主な症状は、吐き気・嘔吐・下痢・腹痛で発熱は軽度です。
潜伏期間は24~48時間で、発症後およそ2、3日程度で軽快します。
■予防方法
1.二枚貝は、中心部まで十分加熱調理(85℃~90℃、1分以上)しましょう。
2.手洗い、うがいを励行し、調理器具は十分に洗浄し、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)
や熱湯で消毒しましょう。
3.下痢便や嘔吐物等を処理する時は、使い捨ての手袋・マスク・エプロンを着用し、汚物が飛び散らないように密閉して捨てます。汚染された場所は次亜塩素酸ナトリウムに浸したペーパータオル等で広範囲に消毒しましょう。
■感染経路
ノロウイルスは、次のような場合に感染すると言われています。
・汚染された貝類を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合
・食品の取扱者が感染しており、その人の手指などを介して汚染された食品を食べた場合
・患者の便や嘔吐物などの処理を介してウイルスが口に入った場合
また、家庭や共同生活施設などヒト同士の接触する機会が多いところでヒトからヒトへ直接感染するケースもあるといわれています。
■感染した患者の吐ぶつ等の取扱
患者の吐物や便の中には大量のウイルスがあります。
使い捨てのマスクと手袋・エプロンを着用し汚物中のウイルスが飛び散らないように、便、嘔吐物をペーパータオル等で覆い、次亜塩素酸ナトリウム(例えば市販品の台所用漂白剤)をかけ(約10分間放置)、静かに拭き取ります。便や嘔吐物が付着した床等は、次亜塩素酸ナトリウムで浸すように拭き取ります。
拭き取りに使用したペーパータオル等は、ビニール袋等に入れ、密封して処分します。
また、ノロウイルスは乾燥すると容易に空中に漂い、これが口に入って感染することがあるので、便や嘔吐物は乾燥させないうちに次亜塩素酸ナトリウムで清掃と消毒を行うことが感染防止に重要です。
※ノロウイルスに対してはアルコールでは消毒効果が不十分です。清掃のあとは流水と石けんによる手洗いをしましょう。
■治療方法
現在、このウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありません。
このため、通常、脱水症状がひどい場合に点滴を行うなどの対症療法が行われます。
万一、感染を疑うような症状があれば早めに医療機関へ受診しましょう。
<問い合わせ先>
・ 保健所保健課 電話:078-322-6789
・ “区役所・支所 保健福祉課”
【関連リンク】
ノロウイルスによる食中毒・感染症
http://www.city.kobe.lg.jp/life/health/infection/poisoning/index.html